川辺川ダム問題

2011年9月13日 (火)

蒲島知事「荒瀬ダム撤去は私の責任で踏み切る」

pisces蒲島知事インタビュー記事「公共事業は中止できる 熊日9月13日

014_2  川辺川ダムの中止も、荒瀬ダム撤去も本当に現実的になったのだなと思える記事が今朝の地元紙熊日に掲載されていました。

熊本の事例が、新しい河川行政の道筋を作ってくれたら、本当にうれしいです。

その発言の一部を紹介します。

■(五木再建)「たとえ、法律が出来なくても県でできることからやっていく。」

■(洪水防止)「たとえ100年に一度の洪水に備えるという大目標を掲げていても、今洪水が来たらどうするのか」

■五木ダムの中止「球磨川と川辺川は私の宝。五木ダムが出来なくても洪水が防げるという技術論ができた」

■荒瀬ダム撤去「(国からの支援)国からベストの回答が来なくても、私の責任で撤去に踏み切る。」

cat撤去費用の削減もみんなで考えよう

撤去費用が30億円不足していることについて、問題視する人は多く、マスコミの質問もそこに集中します。企業局も国の技術支援や撤去計画等、あらゆる方向から検証していくと言っています。

しかし、地元からすると不思議です。削減方法の検証に住民の意見が反映されていないことが問題です。例えば住民は莫大な予算が投入予定の堆積土砂の除去は自然流下でいいといいます。撤去が何より優先で、撤去工事によるマイナスの影響は少々我慢する覚悟があるように思います。ゲートが閉まっていた時、洪水時に一気に放出されていた土砂に比べたら、少しづつしか進まない本体工事による土砂流下は許容範囲だというのは、理解できる話です。費用削減については地元の合意形成を諮り、よりよい方法を見出してほしいものです。

正直、当初は知事の判断が右に左に変わることもあり、地元はいつまでも「本当に撤去されるのだろうか」という不信感がなかなか拭えませんでした。しかし、今日の知事のインタビュー記事からは政治生命をかけてるとも思える強い決意を感じることができます。

また、流域には未だに川辺川ダム事業復活と荒瀬ダム撤去撤回へと動く人たちがいます。しかし、ここ球磨川流域では、住民だけでなく漁業者や農業者、建設業者など流域一つになって、球磨川再生へと取り組んでいけたら、新しい公共事業のあり方を全国に向かって提示できる場所なのだと、気持ちを切り替えてほしいものです。

今回の知事発言は地元住民として、素直に評価したい気持ちです。     

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2010年3月 7日 (日)

今本先生学習会「ダムによらない治水」

今日、熊本市で社民党の「ダムによらない治水対策九州ブロック連絡会議」の発足会がありました。その中で、京都大学名誉教授の今本博健先生による講演「なぜ、ダムによらない治水でなければならないのか」がありました。

220307 全国各地のダムを見てこられた今本先生は、全国のダムの中で、「水害を救えたダムは一つもない」「逆に、ダムが役に立たなかった事例は多くある」と指摘されながら、「どうしてダムにによる治水になってしまったのか」「どうしたら、ダムによらない治水が実現できるか」また、「政権交代が、与えた影響」について、全国の事例を紹介されながら、以下のようなお話されました。

ariesなぜ「ダムによる治水」になったのか

①河川法により基本高水流量をダムと河道に配分することが基本になっている。ダムを造って、残りを河道で対応することが定められている。

②ダム事業の国の補助は50%と手厚いものになっているだけでなく、水源地対策特別措置法により、水没地に手厚い補助制度ができたので、これに飛びつくようになった。

③地方のダムをみると、その地域の国会議員の影響を地元住民も知っていて、その議員の名前で別名「○○ダム」と呼んでいる。ダムのあるところに利権が生まれている。

aries「ダムによらない治水」の実現には

「ダムによらない治水の実現」のためには、ダムによる治水になってしまった理由を変更させることが必要であると述べられました。すなはち

①治水方針の転換をはかること。大阪府の橋本知事も今、槇尾ダムの見直しを始めている。100年に1回の水害のために、大変な財政負担が強いられるより、10年に1回とか、50年に1回でも、やれるところからやろうとしている。また、避難の仕方なども考え直す必要がある。ある水害で20名の人が亡くなっているが、そのうち19名は避難中に亡くなっている。警報の出し方も改善する必要がある。

②補助制度の見直しは必要である。ダムであれ、堤防であれ、補助制度を同じにして、地域の実情にあった治水対策を住民が決め、それに補助をすべき。

③利権の追放が必要である。

aries政権交代は何をもたらしたか

政権交代には大きな期待があった。マニフェストにはダム事業はいったん凍結をして見直すと謳ってあったが、実際は「新たな段階には入らない」ということだけだったので、本体工事に入っているところは入った。また、転流工など、もし本体中止となったら不必要な工事がどんどん行われている。役人は「民主党政権になって、猛烈に工事が進むようになった」と歓迎している。本年度末までに着工されるところは除外すると言っているので、いろんな契約や工事が進んでいる。

また、補助事業について「県の判断に任せる」としている。補助金を出している以上、「国が補助金を出すかは別問題」と言ってほしい。

また、有識者会議が非公開であるのは問題。大臣は公開したいようであるが、座長が「公聴を許したら、淀川委員会みたいになる」と反対している。もっと反対派を入れて、ダム賛成・反対の議論を国民の前でさせるべき。

※今日の学習会の配布資料「なぜ、ダムによらない治水でなければならないのか」

今本先生講演の音声ファイル

今日の天気:cloud

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