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2011年4月 5日 (火)

賑わったゲート全開1周年イベント「荒瀬で遊ぼう!」

桜満開の季節。ダムゲート全開から1周年を迎えた荒瀬ダム下流の桜は例年にも増して美しく、流れ始めた目の前の球磨川に対する喜びのメッセージを発しているようです。そんな4月3日、ゲート全開一周年を記念して、イベント「荒瀬で遊ぼう!」が開催されました。

東北の震災で自粛ムードもあり、開催についても議論がありましたが、ダム建設に翻弄されて50年苦難を強いられた地元住民にとって、球磨川の再生は長年の願いであり特別な思いがあります。ここは素直に喜びたいというのももっともです。会場にも募金箱が設置されてた中での開催となりました。

fish流れが戻った川で遊びたい

Photo_6 場所は、荒瀬ダムから約500m下流の道の駅「さかもと館」横の堤防です。ゲートが全開された荒瀬ダムがはっきり見えます。

ダム運用期間はここは減水区間になっており、殆ど水は流されないためにたまり水同然の区間で、水量も殆どありませんでした。それが、今は昔の河原こそ戻っていませんが、流れのある川が蘇っています。とにかく、「ここで遊びたい」「遊べる川が戻ったことを知ってほしい」と企画されたものです。

fish盛り沢山のイベント

準備期間が1カ月そこらでしたので、どれだけの人が参加されるのか予想はできないままのの発信になりました。また、やりたいことが多すぎで、河童おもちゃの川流し、ダム湖周遊ツアー、石切り、魚釣り、カヌー遊び、俳句大会、写真展と盛りだくさんの内容になりました。結局自分たち50年間ここでやりたくてもやれなかったことをして遊びたい・・地元住民の自然な思いのイベントとなりました。

参列した福島八代市長により、荒瀬ダム撤去に対する強い決意が述べられました。また、カヌーイスト野田知佑さんから、「川に子供の歓声を!」と、また、潮谷前県知事からは「今日のイベントが、生命への畏敬・感謝の再確認、また撤去に向けた強靭で持続的な歩みを共に進める意思の確認に」という趣旨のメッセージが紹介されました。

広い会場に400人を超える人がこの日のイベントを楽しみました。1h230403173

fish河童おもちゃが流れに乗って

Photo_4河童のおもちゃ130個を舟から一斉にスタートさせ、その順番を競う単純な遊びです。川にものを流して遊ぶ・・・こんな単純な遊びがこの地域ではできませんでした。最初子供だけに流してもらう予定だったのですが、大人からも次々に「私も流したい」と申し出があり、大人も子供もなくなりました。川幅広い球磨川では130個の河童もほんのちょっとに見えます。しかし、自分の河童の番号で「○番の河童頑張れ」の声援が飛びます。

ダムの下流でカヌーが浮かぶという光景も、以前は考えられなかったことですが、すっかり風景の一部になっているようでした。

Photo_3 上位10番までは賞品、及び外れた番号から20名ぐらいに残念賞が準備してありました。子供対象の賞品しか準備してなかったのですが、当たった大人も大喜びでした。司会のFさんも河童の扮装で楽しそうです。近くのおばちゃんたちの「面白かった~」という顔は、子供のようでした。

fish石切りって難しいけど、止められない、はまる遊びだ!

Photo_5 河原では子供たちが石切りをしています。なかなか難しいようです。コツを習って、少しづつ上達していきます。うまくできないからって、「面白くない」とあきらめる子供はいません。これが石切りの魅力なのですね。今後こういう子供が川沿いで見られていくだろうと思うだけで楽しくなりますが、残念なことにまだ元に戻っていない河原で、石切りに適した石を見つけるのは至難のようです。

fish地元の手作り模擬店で楽しい昼食

Photo_2 この日は地元の方たちによる模擬店もありました。猪汁が飛ぶように売れています。地元の福祉施設が作ったパンの美味しさはもう皆さん知っているようで、こちらもほぼ完売です。

Photo_7 また、この日は地元の民宿森屋さんが作ったお弁当「里のみち草弁当」のデビュー販売もありました。赤米などのおにぎりや地元食材のあえ物や天ぷら・・・手間暇かけた心こもった手作りのお弁当です。大きさもバックに入れて持ち運びやすい大きさです。容器もゴミとして捨ててほしくないと、思わず持って帰りたくなる竹皮のものです。味も申し分ありません。これで500円(税別)とは、大変得した気分です。(予約申し込みは民宿「森屋」さんまで 電話0965-45-3406)

fish釣果は今一つも楽しい魚釣り

Photo 午後からは魚釣り大会がありました。前の日に地元の方が竹竿を準備してくれました。小さな子どもたちが多く、釣りは初めてのようです。一人一人に地元の方が付き添って丁寧に教えます。しかし、なかなか釣れません。ダム建設前は「なんでんかんでんいっぱいおった」という魚も、ゲート全開して1年程度では戻ってくるのは難しいようです。しかし、こうやって釣竿を流れに投じるという風景は、故郷そのものです。子供たちが自分たちで仕掛けを作り、釣りをする・・・そんな日が待たれます。

その他、ダム湖周遊のミニツアーや俳句大会、球磨川の今昔の写真展もあり、みなそれぞれに楽しんでいました。この日は道の駅も1日中賑わっていました。

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ダムが出来て、何度も酷い水害に遭い、アユを基盤とする生業を失った坂本町です。その50年という長い歳月も忘れさせてくれたかのような1日でした。本格的なダム撤去開始まであと1年です。「1年なんてすぐだよね」という希望に満ちた声が聞こえてきました。

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