ゲート全開4ヶ月後の河原の植物
河原に浸入し始めた植物たち
荒瀬ダムのゲート全開から、4か月が経過しました。荒瀬ダムから鎌瀬までは、まだ湛水域ですが、水位はかなり下がっているため、河原が出現しています。河原に堆積していた泥はすでに流され、多くの河原ではサラサラした砂や、砂礫で覆われら様子が観察できます。それに従って、河原にも植物が浸入し始めています。
22日、荒瀬ダムウォッチングがあり、昼食場所である川岳保育園横の河原の植物を、休憩時間を利用して30分ぐらい観察してきました。
鎌瀬地区における満水時とゲート全開後の変化
ゲートの全開は、平成14年から冬季2か月間づつ行っています。平成15年時の鎌瀬の河原の様子です。
ゲート全開後の平成22年4月の鎌瀬です。河原が出現していますが、満水時に水面下であっら河原には、植物は見当たりません。また、この区間はゲート全開までの数年に亘って、土砂の除去がかなり進み、この時点ではすでに泥はかなり取り除かれています。
平成22年7月月始め、ゲート全開後3カ月過ぎた鎌瀬の河原です。水際線近くまで、砂礫が占める割合が多くなっています。満水線より下の部分までかなり、植物が浸入しています。
満水位線近くの植物たち
8月22日の河原の様子です。平常時と洪水時の満水線だった範囲に浸入している植物は、このあたりの荒れ地には普通に見られると思う植物が浸入しています。対岸の護岸も満水位だったところから、3分の1付近まで緑で覆われています。
観察できた植物たち:ヨモギ、アメリカセンダングサ、ツユクサ、メリケンムグラ、トウバナ、オヒシバ、メヒシバ、ヤナギハナガサ、ヒメミカンソウ、スギナ、オオオナモミ、エノキグサ、ヒメクグ、クグガヤツリ、ヤナギタデ、アリタソウ、イヌビユ?(←)
満水線より下であった場所に出現した植物たち
ゲート全開前は、水面下にあったが、水位の変動もかなりあったと思われる範囲です。様々な植物が浸入していましたが、まだ種類は少なく、ヤナギタデが殆どを占めています。
観察できた植物:ヤナギタデ、メヒシバ、オオオナモミ、ハマスゲ、クワモドキ、タカサブロウ、アメリカセンダングサ、エノコログサ、ホソバイヌビユ、カワラケツメイ。(ヤナギタデ以外の種は株は少ない。)また、名前が不明なものが一種ありました。
砂礫の間に見られる植物
まだ、面的な広がりはなく、河原の砂礫の間に、ポツポツと植物が見られます。ハマスゲが殆どで、シバが少数確認できました。
河原の石の様子です。もう、泥に覆われて白くなっているという状態ではありません。
短時間でしたので、河原全体を確認することができませんでしたが、今後の変化がとても楽しみです。
しかし、この上流には瀬戸石ダムが存在したままです。ここで、水量がコントロールされている以上、自然の河川とはいえず、治水ダムでないにしても、河原の撹乱は制御されたままです。ツルヨシなどが繁茂し、砂礫の河原が消失してしまう可能性もないとは言えません。
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