荒瀬ダムゲート開放から約3カ月
今年の4月1日より荒瀬ダムのゲートが順次開放され、3か月が過ぎようとしています。時折、訪問しても、水の色の変化や瀬の出現に驚くとともに、行くたびに感動を覚えます。地元の方の意見も踏まえ、どのような変化が起こっているのか、紹介します。
1)流れが出来たことで、鎌瀬より上流は多くの瀬が復活しています。まだゲートが全開しただけで、ダムのエプロン部分(河床から11m)が残っているために、鎌瀬まではダム湖になっています。カヌーで下った人に聞くと、瀬戸石ダムより鎌瀬までは、初心者には難しい上級コースで1時間30分程度だといいます。 ↑藤ノ瀬。鎌瀬橋のすぐ下流。この下の鎌瀬までの瀬が出現している。
2)大雨で水が濁っても、濁りが獲れるのは格段に速くなった。荒瀬ダムのすぐ上流部分でも、かなり深い底まで見えることがあります。 ダム湖であることには、変わりないのですが、それでも以前とは全く違う水の色です。
3)堆積土砂が少なくなり、シルト(ヘドロ含め)はすっかりなくなり、砂利やごろごろした石の河原が出現しています。その石も泥がこびりついて白くなっているのではなく、きれいな石です。
4)ダム湖であったところで、瀬が復活したところには、すでにカゲロウの仲間数種類(タニガワカゲロウなど)を確認することができます。
5)むき出しになっていた護岸の上部には、植物が浸入し始めています。帰化植物が殆どですが、イヌタデやアメリカセンダングサなどが浸入しています。
写真にみるゲート開放前後の変化
ダムのゲート開放前から撤去に向けての変化を記録するために、現在、数人の仲間と写真の定点撮影を行っています。いずれ、整理してすべてWEB上で別途公開していきたいと考えていますが、そのごく一部を紹介します。
山の上から見たダムの上流・下流の変化
宮坂氏撮影 平成22年3月29日
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ダム下流の変化
水が殆ど流れていなかった下流に、上流からの水がそのまま流れるようになりました。全開されたゲートを通して上流を見ることができます。
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鎌瀬橋上流の変化
鎌瀬橋より見た上流です。ダムが出来てから、水害被害を受けるようになった地区の一つです。ゲート全開後、宮ノ瀬が復活しました。
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