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2010年3月

2010年3月26日 (金)

荒瀬ダムのパンフレット紹介

荒瀬ダム問題に関するパンフレットを市民団体が発行しました。

このパンフレット(A4.全8ページ)は、蒲島知事が2年間の発電継続を前提に手続きを進めようとしていたころに発行されたもので、それまでの問題点を広く県民に知ってもらおうと作成したものです。従って、2年間の発電継続中止は前提となっていません。しかし、荒瀬ダム建設の問題点、最近の動きが分かりやすくまとめてあります。

Photo_3P1:表紙(左写真)

P2:はじめに

P3:住民は荒瀬ダム撤去を求め続けた(ダムの弊害)

P4:荒瀬ダムをめぐる蒲島県政の迷走

P5:蒲島知事は直ちに撤去に着手すべき

P6:撤去は県民に大きな恩恵をもたらす

P7:熊本県の説明に対する住民の声

P8:ゲート全開で球磨川・八代海に再生のきざし

cute入手方法について

①荒瀬ダムパンフは下記からもダウンロードでできます。http://kawabegawa.jp/2010/arase2010-03-03.pdf

②冊子を希望される方は、下記まで、必要な部数を明示の上、お申込み下さい。無料(郵送料はご負担下さい)でお送りします。crane938@yahoo.co.jp つる詳子

③また、下記団体事務局にお問い合わせください。

 ○子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会(電話090-2505-3880)

 ○清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会(電話0966-24-9929)

 ○美しい球磨川を守る市民の会(電話0965-32-2261)

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2010年3月25日 (木)

「撤去への記念日」は「流域再生第一歩への記念日」

今日の3月25日は、57年荒瀬ダムに翻弄されてきた地元にとっては、まさに「撤去決定の記念日」です。本当だったら、潮谷前知事が撤去を決定した平成14年12月10日が歴史に残る記念日だったはずで、7年間の先延ばしになりました。とりわけ、蒲島知事に翻弄されたこの2年間は何だったのだろうという思いが拭いきれませんが、やはり今日の新聞をみるとうれしさがこみ上げてきます。

220325 今日の新聞にも、昨日の議会終了後、議会一致団結してこの問題に取り組んでくれたことに対し、頭を下げて感謝の意を表する地元住民の写真がありました。この写真に地元のこれまでの苦労と、撤去へかけて熱い思いが表れています。

実際の撤去までには、地元にとっても多くの課題は残されたままです。しかし、そのための取り組みは、国や県と対峙する反対運動とは違って、あたらしい未来を築くためのものです。ダムによる50年の苦労の歴史に終止符を打ち、「もう、球磨川を私たちに戻してくれ」と始まった撤去運動です。元の球磨川を取り戻し、子供たちに残すためにも、今後の球磨川・八代海の再生の第一歩となる記念日としても、今日のこの日を覚えておきたいものです。

熊日新聞3月25日「荒瀬ダム発電月内終了」

西日本新聞3月25日「荒瀬ダム水利権延長申請取り下げ 発電断念も課題山積

読売新聞3月25日「荒瀬ダム発電停止へ、水利権申請取り下げ」

読売新聞3月25日「撤去派住民ら歓迎―荒瀬ダムの発電事業 知事断念」

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2010年3月24日 (水)

荒瀬ダム 水利権申請取り下げ!

今日、県議会終了後に記者会見を行った蒲島知事は、2年間の発電継続を目的に申請した水利権を取り下げることを発表しました。

今日の県議会本会議において存続費用をカットした修正案が全開一致で可決されることが予想されただけに、存続断念をせざるとえなくなった結果です。そして、午後5時には、企業局が水利権の申請取り下げ書を提出しました。蒲島知事は、「水利権を取り下げることにより、撤去という一方向に向けた取り組みができる」旨コメント。4月には撤去に向けた検討会を設置する予定です。

荒瀬ダムによる売電収益が見込めないため、撤去開始までには、管理費や人件費で更に6~8億円の財源が不足すると報道されていますが、そもそも撤去費用が本当に91億円もかかるものか、現在の新しい技術等も踏まえて再検証する必要があると思います。それには、国も積極的に支援する体制をつくってほしいものです。

Photo

読売新聞(平成22年3月24日)熊本県知事 荒瀬ダムの発電継続を断念

西日本新聞(平成22年3月24日)熊本県知事 荒瀬ダム発電断念

共同通信(平成22年3月24日)熊本県の荒瀬ダム水利権取り下げ

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荒瀬ダム発電継続断念!今日にも表明 

蒲島知事は、荒瀬ダムの水利権取り下げを断念する方針を固め、今日の県議会最終日の本会議終了後に表明するものと思われます。

220324066_2熊日新聞記事「知事、発電継続を断念」http://kumanichi.com/news/local/main/20100324002.shtml

18日の経済常任委員会で、発電継続のための予算が削られた修正案が可決されたため、事実上発電の継続は難しくなっていました。退路を断たれた蒲島知事は断念せざるを得ない状況にありました。

今日の本会議においても、存続予算をカットされた修正案が可決されました。議会終了後、知事の記者会見が予定されていますので、そこで荒瀬ダムの発電継続の断念の判断が示されるものと思われます。

2年前の6月4日の時点で、水利権の更新はできないことはちょっと調べれば分かっていたことですが、あくまで「更新できる」との強引に進めてきた蒲島知事の甘い見通しにこの2年間の混乱の原因があるのは間違いないにせよ、地元にとってうれしいことには間違いありません。

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2010年3月20日 (土)

ゲート全開記念イベント3月31日

ゲート全開記念カウントダウン集会 3月31日午後11時

荒瀬ダムの水利権は3月31日をもって失効するだけでなく、3月24日の県議会本会議の採決によって、存続の予算を計上することが不可能になれば、4月1日から開放予定のゲート全開のまま、撤去へと進む可能性がとても高くなっています。

本会議の結果如何にかかわらす、3月31日は午後11時から荒瀬ダムサイトでゲート全開のカウントダウン集会が開催されます。Photo

※3月31日ゲート全開記念カウントダウン集会チラシ

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2010年3月19日 (金)

荒瀬ダムの発電継続困難に

昨日開催された熊本県議会経済常任委員会において、2年間の発電継続を前提とした、平成22年度の予算が認められず、修正された予算案が可決された結果、荒瀬ダムの2年間の発電は困難な状況に追い込まれています。議会の最終日24日の本会議で採決が行われますが、最大会派の自民党が17日には、水利権の取り下げを求める申し入れを行い、また、自民党が過半数を占める常任委員会、本会議において、存続予算が入らない修正予算案が認められるのは、ほぼ確実と思われます。

自民党の今回の判断が、選挙を見据えた政治的なものであれ、地元として、水利権の申請が取り下げられるのはうれしいことに違いはありません。Photo 熊日新聞(平成22年3月19日)「荒瀬ダム 発電継続困難に」

読売新聞(3月19日)「知事が水利権申請断念も 荒瀬ダム」

毎日新聞(3月19日)発電継続は事実上破綻

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2010年3月17日 (水)

自民党県議団、水利権取り下げを求めて申し入れ

蒲島知事の2年間水利権更新に地元の反発は強くなる一方ですが、今日自民党県議団からも蒲島知事に対して、「水利権許可申請を取り下げる」ことを求める申し入れ書が提出されました。その理由は、いつ許可がでるか不透明な中で、これ以上の水利権申請は混乱を大きくするというものです。それに対する、蒲島知事の回答は現時点では出されていません。

diamond自民党県議団の申し入れ書(全文)

       申 し 入 れ 書

 我々、自由民主党県議団は,荒瀬ダム間題については「撤去可能となる4条件が整うまでは存続し、地域と共生するダムを目指す」とする蒲島知事の方針を容認するとともに.この問題には全庁的な体制で取り組み、特にダム撤去に向けた条件整備については、撤去を待ち望んでいる地元住民の期待に一日でも早く応え得るよう.取り組みを進めることを求めてきた。

 そのような中、水利権に対する県の見通しの甘さ、政権交代による国と県との状況の変化、また、民主党所属議員からの確たる見通しのない無責任な発音等が重なり、存続の前提条件は大きく崩れてしまった。

 このままでは、地元住民をはじめ、県民に大きな負担を強いるとの思いから、知事は、荒瀬ダムを撤去するとの表明を行い,平成23年度まで撤去の準備に取り組むとともに、その間、発電を鯉続し.ダム本体の撤去については平成24年度から開始する方針を示された。

 知事のこの方針は、とにかく地元住民の撤去を望む期待に応えたい、同暗に発電を2年間だけ継続することで、できるだけ撤去費用を捻出し、少しでも県民負担を軽減したいとの思いからだと我々も理解をしている。

 しかし、荒瀬ダム撤去の表明にも拘わらず、項在の、 2年間の水利権を申請している状態がこれ以上続くと、次の点が不安材料として上げられる。

1.地元住民との対立と混乱が長期化する可簡性がある。

2.水利権許可がいつになるのか、極めて不透明である。

3.問題が長期化することによって、新たな負担が発生する可能性が高い。

我々は、様々な角度からこの点を換証した結果、こうした状態をいつまでも続けていくことは、熊本県にとって決して好ましいものではないと判断した。

 従って、ここは既に行った2年間の水利権許可中歯を取り下げることで.地元や球磨川漁協に根強く残っている県への不信感を払拭し、県民総力戦で荒瀬ダム撤去に向けた条件整備と準備に全力を注ぐべきであると考えるものである。

 清島知事におかれては、地元住民の期待に一日も早く応えるという観点から、また、県民の幸福量の最大化を目指すという観点から、ぜひ再考していただくよう申し入れる。

  平成22317

             自民党県削団長 西岡勝成

熊本県知事 浦島郁夫 様

今日の天気:sun

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2010年3月12日 (金)

県議会における荒瀬ダムに関する質問(3)

2月県議会の代表質問では各会派の代表すべてが荒瀬ダム問題を取り上げていました。以下は、3月10日の公明党の城下広作県議と、無所属改革クラブの早田順一県議による荒瀬ダムに関する質問要約とその音声ファイルです。

libra城下広作県議の質問要旨                        ※城下議員の質問と回答の音声ファイル

1)11月より原稿水利権が切れることから事前の協議を国交省としたと思う。いろんな関係者と協議をしたと思うが、申請に至るまでの間、国交省の見解がどの時点から変化したのか。県は更新を主張したが、最終的には新規の申請になった。当初の更新申請の根拠はなんであったか。国交省と今までこれまでどのようなやり取りがあったか。どの時点から国交省と考えの違いが出てきたのか。

2)与野党を問わずいろんな国会議員との話し合いがあったと思う。民主党や社民党は撤去を決めるなら支援すると言ったと聞いている。みんな話し合いの中で、どのようなコメントがあったのか。ダム撤去を合唱している与党が皮肉にも、撤去へのハードルになっている現状に県民から激しい批判の声が高まっている。今後に向けての知事の決意を伺う。

libra早田 順一議員の質問要旨             ※早田議員の質問と回答の音声ファイル

1)地元漁協の同意がなく申請をした。この手続きが民主的だと思うのか、知事の所感を問う。

2)国の支援がもらえない時は、一般会計からの資金投入が必要になると思うがどうか。また、撤去した場合、残りの発電所の維持管理に一般会計からの資金投入が必要にならないのか。

3)企業局として管理者の権限は蒲島知事にある。企業局の事業収入が荒瀬ダム撤去により減少することがあるため、コストの圧縮する必要があると思う。給与カットなど考えるつもりはあるのか。また具体的な経費削減法について問う。

4)荒瀬ダムを撤去して、発電事業で最も利益を出している発電事業がストップすると、企業の経営性は発揮できない。PTチームも撤去した場合、内部留保金も枯渇して電気事業の経営も困難と報告している。工業用水は毎年二億円の赤字を出している。駐車場事業でこれらの赤字を吸収することは困難。職員の処遇をどうするかも大きな課題。企業局を廃止して知事部局に入れている県もある。2年後の撤去に向けて、企業局の存廃も含めて考えていく必要がある。今後の企業局の在り方について、知事の方針を問う。

今日の天気:sun

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2010年3月10日 (水)

県議会における荒瀬ダムの質問(2)

平野みどり県議の一般質問と知事答弁の要旨です。

 ※平野県議の荒瀬ダム質問と知事回答(音声ファイル)

virgo平野みどり県議の質問要旨

24日荒瀬ダム撤去へと舵を取った。そのことはうれしいこと。しかし、そもそも平成14年に撤去が決められたダム。それを就任間もなく唐突に撤去方針を凍結表明。その日から2年間の混迷が始まった。100歩譲って、見直す必要があったにしても、何の検証もなく発電事業の継続を発表したことは拙速で、地元への説明、議会の議論もなく、政治プロセスを欠いた手法。川辺川ダム中止との整合性もない。

県が50年前の建設時に言っていたことは間違いだったわけで、地元に迷惑をかけながら発電し続けてきた50年を重く受け止めるべき。平成14年撤去を決めてからの議論や経緯を検証をし、地元の意見も聴いた上での判断とはいえない。強引に存続を決めた知事が今度は「撤去を決めた。方向性は一緒だから2年間の発電を認めてください」といっても口約束にしか過ぎない。またひっくりかえらないという可能性がゼロではない限り、不安感は払しょくできない。

この1連のドタバタは、県民の信頼を損ねた知事の責任が重いが、副知事、県幹部もなぜ就任直後の 知事の決断に関与し拙速な発表を止められなかったのか。PTの結論も継続が妥当との結論になった。

以上を踏まえ、就任直後から今日に至るまでの経緯について、いかがお考えか、知事の誠意ある答を求める。

7年前の更新は撤去が前提であり、更新の同意が困難であることは指摘されてきた。同意がいらないという見込みは河川法にも見えてこす、甘かったと言わざるを得ない。しかし結局同意がないまま水利権延長などの許可申請を行った。国は有識者の会を開いて審議していくと思うが、あ今月末の水利権失効は避けられない。少なくとも5カ月、場合によっては1年以上かかるかもしれない状況。2年間の発電利益の積み上げどころか、今後に必要な労力や時間、補償、維持管理費を考えると、今後の負担の大きさの方が危惧される。どこかで申請を取り下げるか、あくまで存続するか判断する時がくると思われる。今からでも、発電継続を断念し直ちに撤去へのプロセスに全面的に入っていくべきではないか。

3番目に撤去に向けてのプロジェクトチームの在り方について問う。撤去に向けては、荒瀬ダム撤去検討委員会や、専門部会があった。中断したが、ここでの議論を踏まえて、撤去へのPTの再構築が必要ではないか。そこに地元住民、民間企業など日本内外の英知を集めて開催し、取り組みの手法や検討過程が検証されていくことが重要。委員に公募枠も設けるべき。日本初のダム撤去がオープンにされることは意義がある。どう取り組んでいくつもりか尋ねる。

leo蒲島知事の答弁要旨

誠意のある答えをと頂いた。知事就任以来議会答弁において誠意をもって答えてきた。1昨年6月に凍結を表明した。マニフェストに書いてないことはやってはならないと考えていない。社会は日々動いていて、それに適切に対応するのが政治の仕事と思う。ただ、撤去を待ち望んできた坂本の皆様には申し訳なく思う。ただ存廃の議論するためには、凍結の表明をする必要があった。検証も企業局だけでなく、全庁をあげたPTで様々な観点から検証した。それを経て、深刻な財政状況を考えると 存続が適当であると判断した。同時に、未来永劫続けることは最善の選択ではなく、条件が揃えば撤去すべきことも表明した。その後の政権交代により、荒瀬ダムを取り巻く状況は一変し、再び撤去の判断をした。その際、撤去に向け、1円でも多くの撤去費用を確保し、県民の負担を軽減したいという思いから、本体工事に入るまでの2年間、発電のための水利権を申請した。2年間発電したあとの撤去は、口約束に過ぎないと言われたが、今回撤去すると決めたのは、水利権の取得そのものが不透明になり、一昨年11月の前提条件が崩れたことによる。また、国と係争すれば、混乱する。もはや、存続するという選択肢はない。すでに退路を断って、撤去に向けて進んでいる。民主党には国からの支援を実現してほしい。

本会議場で撤去を確約する。来年度予算には撤去の予算を計上した。九地整からは水利権が失効しても、瀬戸石ダムとの放流調整について協議せよと指導をうけている。仮に水利権失効中でも、放流調整のためのゲート操作を求められた場合、水利権の申請を断念してもダム維持費用が軽減されない。売電収入がゼロで費用がこれまでと同じだけかかれば、県民の負担は大きくなる。それを避けたいと、2年間の水利権申請を行った。

5年をかけた撤去のための検討結果が平成20年に取りまとめられた。今後撤去に向けた安全面、環境面での技術を確立するために研究委員会を来月にでも 設置する予定。委員は前回を基本としながらも、日本を代表する有識者を加え、撤去を安全、確実に行いたい。荒瀬ダムが全国初のモデルとなるようその過程を、きちんと残し、今後に役立てて参りたいと思う。県民、関係者が一丸となり、この一歩を踏み出すよう心からお願いする。

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この後、平野県議の意見が続きます(後でアップします)

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県議会における荒瀬ダムに関する質問(1)

3月9日の熊本県議会における代表質問において、村上寅美議員(自民党)と平野みどり議員(民主・県民クラブ)が荒瀬ダムを取り上げています。その内容はすでに県HP上から録画を見ることができます。

http://www.pref.kumamoto.jp/site/gikai/sokujitu.html

蒲島知事の回答はこれまでのいろんな場面でのコメントを超えるものはありませんでしたが、存続を撤去へと方向転換した理由は、政権交代にあるとして、民主党への責任を大きく求めています。退路を断って撤去に向けて努力をするといわれるのでしたら、仕方なく撤去へとかじ取りをしたという姿勢はやめ、水利権申請も取り下げてこそ、退路を断ったと言えるのではと思います。

baseball村上寅美議員の質問要旨

知事が存続を表明したとき、自民党は存続を容認する立場をとってきた。環境対策や治水対策を進めることを条件に、危機的な財政状況から仕方がないという判断であった。同時に知事は撤去する場合の4条件を挙げ、撤去資金を優先するとの判断をした。

それがどうしてこうなったのか。菅直人国会議員が荒瀬ダムを視察したとき「国が支援するべき」と言っている。松野国会議員も「支援の可能性がを高い」と言った。与党の発言が無責任な期待感を高めた。最後まで責任を取るべき。

先日水利権の取り下げの申し入れが民主党からあった。「取り下げれば、様々な支援をする覚悟である」と述べている。すでに知事は撤去に向けた準備をしている。

一方で3月末で失効するということについて、企業局は確認してこなかったのか、やるべき手続きを怠ったことは否めない。撤去のための4条件という課題はこれまでと変わっていない。

これまでの新政権の対応について、どのように考えているのか。また4条件のクリアにどのように考えているのか知事の考えを問う。

baseball蒲島知事の答弁要旨

9月の政権交代で環境が一変した。財政支援があるという期待感がたかまった。民主党はそれに答えるべき。民主党が約束を守れば4条件が整うと思い、一生懸命努力してきた。それが、「荒瀬ダムは老朽化の対象外」「財政支援は困難」「水利権は失効する」と予想をしないものになった。老朽化対策はそもそも、荒瀬ダムの財政支援の要請をしたからおこったこと。

水利権の申請をぎりぎりまで待ったのは、国が財政支援制度をつくるということを信じていたから。何度も要請し、その回答を待って、判断したいと思った。いっこうに回答がなく、114日にやっと上のような回答があった。進むも退くも困難な中で、県民の幸福を考えるべきと思い、これ以上存続に拘るべきではないと思った。退路をたって、撤去に全力で取り組みたい。撤去のための予算も組んだが、技術的・財政的には国の支援が不可欠。

4条件の解決にむけて、国に、老朽化したダムの補助制度に荒瀬ダムを加えること、交付金の利用しやすくすることなど求めていきたい。企業局も経営計画の策定を行い、不足する撤去費用の確保を最優先にする。治水対策は国にも河川管理者にも求めていく。農業用水の確保には八代市にも協力を求める。全国初のダム撤去に向けて、技術研究委員会を設置し、国の参画を求める。撤去の条件整備に向けて、関係者の協力ももらい、最大の努力をしていく。

以上。

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※平野みどり議員の質問要旨については、別途アップしたいと思います。

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2010年3月 9日 (火)

八代市議会、荒瀬ダムに関する市長答弁

昨日8日から、八代市議会で一般質問、県議会で代表質問が始まっており、数名の議員さんが荒瀬ダムについて質問予定です。今日の八代市議会では、共産党の笹本サエ子市議が、荒瀬ダム問題に対する市長の姿勢について、質問しています。

pisces笹本市議の質問と市長回答要旨

virgo笹本議員:以下、2点について問う。

①蒲島知事が、地元の同意もないのに2年間の水利権申請を行ったことについて、市長は歓迎するとしながらも「市民の願いを無視し申請したことは遺憾。撤去に向けて作業を進めてほしい」と述べられているが、その思いは変わりないか。

②荒瀬ダム問題と渇水時の利水対策は切り離して考えるべきと思うが、渇水時の対策について市長の基本的考えについて問う。

leo福島市長:平成10年12月潮谷前知事により7年後の条件付きで撤去が決定された。しかし、蒲島県政となって、凍結後存続へとハンドルを切った。しかし、先月突然ダム存続を断念し、2年という期限付きで水利権申請した。住民に不信感を与えたが、うれしいニュースである。しかし、2年間の発電継続の発表は、歓迎されるものではない。申請されたものを、国がどう取り扱うか注視しなくてはならない。

一方、ダム撤去後の水の確保については、農業関係者の気持ちを考えると重要な問題。渇水時においては瀬戸石ダムとの連携が必要。県とも連携し水の確保に最大限の努力をしていかなければならないと決意をしている。

virgo笹本議員:蒲島知事と違うところは、「揺るがないところ」。これが市民に評価されている。異常渇水時を考えると球磨川自体が水がめ。平成6年も記録によると、「遥拝堰でも取水制限はなく、水は足りている」とある。国交省は水に関するすべての問題を考える新方針をつくる計画をしている。利水者間で話し合い、ルールを造ることが必要。他者に犠牲を強いることでは解決できない。県、国に関して、水利用のルール作りをするべきだと提案してきた。市長の考えを問う。

leo福島市長:今「総合的な水資源管理」をしており、その中に球磨川も含まれれば、渇水時の農業用水も確保できるようになると思う。国にそういう制度化ができれば、水資源の確保ができると思うので、県とともに積極的に働きかけていく。

virgo笹本議員:撤去により球磨川と不知火海が再生できれば、農林漁業が復活し、世界的にも注目され、旅行者も増える。長期的な経済効果と比べれば撤去費用も多大とは言えない。八代が元気になると思う。このことに対する市長の思いを聞く。

・・・この後、球磨川の清流を取り戻すことに対して、福島市長の熱い答弁がありました。詳しくは下記お聞きください。

音声ファイル:笹本議員の質問に対する福島市長答弁 3月9日

今日の天気:cloud

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荒瀬ダム撤去凍結から現在までの報告

3月7日に開催された社民党の「ダムによらない治水対策九州ブロック連絡会議」の発足会では、県内のダム問題を抱える現場からの報告がありました。その中で、荒瀬ダムについては、旧坂本村長の木村征男さんが、蒲島知事が撤去凍結表明されてから、現在までの状況を話されています。地元坂本村住民の活動とこの間の政治的な変化を背景とした国交省、企業局の対応などについて、簡潔に要点だけを報告されていますので、紹介します。

sagittarius木村元坂本村村長さんの報告

 蒲島知事が存続確定する前、坂本村の最後の村長をしていた関係上、先頭に立てと言われ、1年半、行動することが結果につながると私の信念のもとやってきた。

 就任後2カ月もたたない蒲島知事が、一昨年の64日、公の約束で進めてきた荒瀬ダム撤去を凍結するという発言をされた。それまで、7年後の撤去に向けて5年経過した時。私たちは何の疑いもなく撤去へと進められていくものと思っていた。驚きと不満があっという間に広がった。更にその年の1121日県議会において、財政面を理由に発電事業を継続すると表明した。

 潮谷前知事が、地元からの要望を受けて、庁内でも十分検討されて、撤去という決断され、県議会でも決議された公の約束を、まさか、こう簡単に破られていいのかと強い怒りを感じた。20年64日の凍結表明後、地元や多くの支援者が、撤去に向けて行動を起こし今に繋がっている。ただ、途中行動がしぼんだ時もあったが、追い風も吹いた。

 最初は昨年の4月に八代市に福島市長が誕生したこと。県議時代から荒瀬ダム撤去に向けて行動をされ、市長就任後も一貫して、撤去実現のため行動されている。更に去年行われた地方選挙により、政権交代が実現した。また、中島隆利氏(元八代市長)が衆議院にも当選した。もう一つ、撤去を求める議員連盟が発足した。初めは地元八代市議会から始まり、今は64名の議員の参加で、県全体に広がっている。活動として、知事への申し入れ、そして大臣への要望など行ってきた。

 議員連盟の活動として行われた114日の前原大臣への要望行動が大きな動きに繋がっている。大臣から説明として、「荒瀬ダムの水利権については、単純更新ではない。新規である」「財政についても、今の政権で検討されている社会資本整備総合交付金を活用したらと、県の方へ具体的に投げかけている」という説明があった。私たちにはうれしい内容だった。このことが、24日知事が撤去を転換表明することにつながったと思っている。知事はいつも、「法律にはグレーゾーンがある」と言っている。どちらにでも解釈できると見ていたと思う。政権交代になり、そうはならなかったのではないか。

 これまでの継続から一転して、知事は24日撤去方針を表明したが、地元に知事が来て直接説明すべきという声が強くあり、先月20日、地元説明会があった。3回ほど住民の前でお詫びをされたが、2年後の撤去するので、その間発電事業を継続するという姿勢は全く崩さなかった。その後、24日に県は水利使用に関する許可申請を行った。それも、前提条件となる、いわゆる「損失を受けるもの」-今国交省は球磨川漁協だけと言っているが、その漁協からも同意がない中での申請であった。国交省九地整は28日に、荒瀬ダムの水利使用について助言を頂く有識者の会を開いた。5名の委員で構成されている。それぞれ、自分の知識に基づいて発言はされるけれど、単発で終わり、議論とならず、ただ聴くだけの会議だったことは残念な会議だと思った。これからも何回か行われていくと思う。

 今月の4日、八代国道事務所と九地整へ要望書と意見書を届けた。その中で、「損失を受ける者」は球磨川漁協だけではないと主張した。これまで浸水被害、振動被害を50数年間受け続けてきた地元の人たちも、法律で言われている損失を受ける対象者であるのではないか。従って、球磨川漁協だけでなく、そういう被害を受けた人たちも有識者の会等で意見を聞くべきではないかと申し入れている。しかし、このことについては回答はない。今のところ、被害状況について文章にまとめて会議に報告するというところまではいっている。 

 ただ、その中でこれまで知事が2年後から撤去を始めるという言葉に、2回も公の約束を破ることはできないだろうと思いながらも、地元としては不信感の声が強い。4日の九地整との話し合いの中で、28日の有識者の会議の内容を受けて、国の方から20数項目質問を県に出している」と。その一つに「2年間立てば、撤去が必ず行われるのか、できるのか」「そのため撤去に向けて何を準備していくのか」、更に「財政負担について説明を求めている」「必ず撤去するという担保を出さないと国は許可をしない。それによって判断をしていく」という説明を受けている。政権交代を受けての国交省の話でもあるが、気持ち的には和らいで帰ってきた。 

 県から、河川法第23条の発電事業、第24条の土地の占用について、今二つセットで申請がされているが、国交省の方から216日に、「同意がない状況では時間がかかる。荒瀬ダムは331日で切れるので、不法工作物になるので、それを回避するためにも同意を必要としない24条だけでも切り離して申請するように、助言をしている」ということだった。しかし、通常の申請をしたし、その返事もくれないという話も出た。そのことに対して、県もここ23日、24条の申請をするという動きがある。荒瀬ダムが41日から違法工作物になることは、たぶん、国も県も望まないことだと思う。国が出している20数項目の質問に、県が責任ある回答をどのくらい出しているのか、また時間的な問題もある。

 ただ、お互いに違法工作物ということについてできるだけ避けるようにするために、国・県も考えているのではないかと思うと、24条の許可が下りると、2年間の申請をしているので、そうなる可能性が強い。

 国も撤去の確実性を求めている。私たちもこれからどういう風な運動をしていくのか、今しばらく様子を見ているが、いろんな行動をしていかなければならないのかなと思う。関係者の動きが目まぐるしく、動いている。地元の新聞等をみると毎日のように報道されえいる。私たちもこれまで多くの方たちのご指導・ご支援を頂きながら撤去を求めて行動してきましたが、これからも更に撤去が実現するまで頑張っていきたいと思うので、どうぞよろしくお願いしたい。

以上。

今日の天気:rain

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2010年3月 8日 (月)

荒瀬ダム問題と球磨川漁協の関係

pisces球磨川漁協の理事改選が荒瀬ダムに与える影響

荒瀬ダムや川辺川ダム等の建設・撤去を含む球磨川の河川工事を行う場合には、事前に球磨川漁協の同意が必要になります。その同意というのは、多くの場合補償を伴います。そのために、球磨川の恩恵を受けて暮らしている漁業者やダム反対派と、補償金や工事を欲する組合員の間で、意見の相違が出てくることになります。川辺川ダムの補償交渉をめぐって、ダム反対派と推進派の対立構図ができ、熾烈な戦いがあった末に、ダム建設の補償交渉が否決されたことは、まだ記憶に新しいところです。現在進行中の球磨川漁協の役員改正の動向によっては、対立構図が産まれないとも限りません。

pisces現在進行中の理事会の役員改正の懸念

球磨川漁協の理事会は11名の理事がいますが、漁協の意思決定機関は100名の総代による総代会です。現在の理事11名は組合長を始め、荒瀬ダムの撤去を願う気持ちが強く、その実現のために一致団結をして努力をしてしてきました。しかし、その理事会の構成が今度の役員改正で変わる可能性が強くなっています。現在の球磨川漁協が、荒瀬ダムの発電継続に同意しないのは、補償金がほしいためではなく、撤去を確実なものにしたいからに他ありません。

現在役員改正案が確定していますが、3月28日の総代会で承認されれば、新たな役員体制ができます。それにより、川辺川ダム問題で闇の補償交渉などを行ってきたK元組合長が台頭してくる可能性がとても高くなっています。

もし、今の理事会体制が変わると、当然の結果、荒瀬ダムの同意や補償交渉の前提が大きく変わることもありえます。つまり、昔のような球磨川を取り戻したいという組合員の思いが、理事会に反映されにくくなる可能性が出てきます。

現在、蒲島知事がいう2年後の荒瀬ダム撤去は、単なる口約束の域をでていない、法的な確約とはなっていません。そういう意味でも、球磨川漁協の理事会が結束して、ダム撤去を勝ち取る方向性を崩してほしくありません。3月28日の球磨川漁協の総代会は、注目が必要です。

pisces正常な漁協を維持するための運動にカンパのお願い

3月28日の総代会に向けて、現在、球磨川を守りたい理事さんや組合員さんは流域を走り回って活動をしています。活動範囲が球磨川流域全部に及ぶために、ガソリン代や連絡費、会議開催費用など、個人の手出して賄うには限界があります。現在、活動の中心になっている「やつしろ川漁師組合」では、皆様にカンパをお願いしています。是非、ご協力ください。

⇒カンパ振込先:(郵便局振込先)01790‐1‐114598                   やつしろ川漁師組合

pisces荒瀬ダム撤去でアユ漁が復活すれば、漁協も変わる

残念なことに、今の球磨川漁協は、アユ漁を生業とする組合員はごくわずかです。しかし、河川の工事について、球磨川漁協の同意如何が大きな影響をもっていますので、漁協内で権限を持つことは、河川工事に携わる人たちにとってとても大きな意味があるのです。その根底には、アユで生活ができないので、同じ川の恵みである砂利などの他の資源を売って生計を立てようとしているという背景があります。そして、そのことがますますアユ等の生息が困難な川の環境をつくってきました。発端は荒瀬ダムをはじめとする球磨川本流のダム建設です。その悪循環を断ち切るためにも、荒瀬ダム撤去で、球磨川の再生やアユの漁獲量増加につながることを見せたいものです。

そのためにも、今真剣に球磨川の再生を考えている現在の理事会体制を守ってほしいものです。

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2010年3月 7日 (日)

今本先生学習会「ダムによらない治水」

今日、熊本市で社民党の「ダムによらない治水対策九州ブロック連絡会議」の発足会がありました。その中で、京都大学名誉教授の今本博健先生による講演「なぜ、ダムによらない治水でなければならないのか」がありました。

220307 全国各地のダムを見てこられた今本先生は、全国のダムの中で、「水害を救えたダムは一つもない」「逆に、ダムが役に立たなかった事例は多くある」と指摘されながら、「どうしてダムにによる治水になってしまったのか」「どうしたら、ダムによらない治水が実現できるか」また、「政権交代が、与えた影響」について、全国の事例を紹介されながら、以下のようなお話されました。

ariesなぜ「ダムによる治水」になったのか

①河川法により基本高水流量をダムと河道に配分することが基本になっている。ダムを造って、残りを河道で対応することが定められている。

②ダム事業の国の補助は50%と手厚いものになっているだけでなく、水源地対策特別措置法により、水没地に手厚い補助制度ができたので、これに飛びつくようになった。

③地方のダムをみると、その地域の国会議員の影響を地元住民も知っていて、その議員の名前で別名「○○ダム」と呼んでいる。ダムのあるところに利権が生まれている。

aries「ダムによらない治水」の実現には

「ダムによらない治水の実現」のためには、ダムによる治水になってしまった理由を変更させることが必要であると述べられました。すなはち

①治水方針の転換をはかること。大阪府の橋本知事も今、槇尾ダムの見直しを始めている。100年に1回の水害のために、大変な財政負担が強いられるより、10年に1回とか、50年に1回でも、やれるところからやろうとしている。また、避難の仕方なども考え直す必要がある。ある水害で20名の人が亡くなっているが、そのうち19名は避難中に亡くなっている。警報の出し方も改善する必要がある。

②補助制度の見直しは必要である。ダムであれ、堤防であれ、補助制度を同じにして、地域の実情にあった治水対策を住民が決め、それに補助をすべき。

③利権の追放が必要である。

aries政権交代は何をもたらしたか

政権交代には大きな期待があった。マニフェストにはダム事業はいったん凍結をして見直すと謳ってあったが、実際は「新たな段階には入らない」ということだけだったので、本体工事に入っているところは入った。また、転流工など、もし本体中止となったら不必要な工事がどんどん行われている。役人は「民主党政権になって、猛烈に工事が進むようになった」と歓迎している。本年度末までに着工されるところは除外すると言っているので、いろんな契約や工事が進んでいる。

また、補助事業について「県の判断に任せる」としている。補助金を出している以上、「国が補助金を出すかは別問題」と言ってほしい。

また、有識者会議が非公開であるのは問題。大臣は公開したいようであるが、座長が「公聴を許したら、淀川委員会みたいになる」と反対している。もっと反対派を入れて、ダム賛成・反対の議論を国民の前でさせるべき。

※今日の学習会の配布資料「なぜ、ダムによらない治水でなければならないのか」

今本先生講演の音声ファイル

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2010年3月 6日 (土)

荒瀬ダムの水利権申請 八代漁協から意見書

fish意見を球磨川漁協に限定すべきではない

2月28日、国交省九州地方整備局は、同意を得るべき関係河川使用者を球磨川漁協に限定し、翌3月1日に球磨川漁協に対し、河川法38条の手続きに従い、申請があった旨を伝え、意見がある場合には30日以内に申し出るよう、通知しました。球磨川漁協は30日以内に意見を提出することを決定しています。

一方、地元から出されている多くの意見や疑問に答えることなく、水利権が申請されたことを不満とする地元坂本町の2団体は、3月4日九地整に対し、水利権の許可審査に当たっては、地元の意見の聴取を行うこと、及び水利権の許可をしないことを求める「荒瀬ダムの水利使用に関する意見書」を提出しました。また、八代漁協も3月5日に企業局と九地整に対し、同意を必要とする関係河川使用者として八代漁協も対象にすべきとする意見書を提出しました。

fish八代漁協、意見書提出

八代漁協は、企業局が水利権が申請する前に、荒瀬ダムの撤去方針について説明に同漁協を訪問した際に、「球磨川に漁業権を持つ八代漁協も同意の対象とすべき」だと主張しています。しかし、企業局はそれに対する回答もないままに水利権の申請を行っていますので、再度文書により意見書の提出を行うこととなったのです。また、九地整に対しても同様の意見書を提出し、九地整の見解及び有識者の会における再審議を求めています。Photo

fish八代漁協の主張

本日提出された、企業局宛意見書、及び九地整宛意見書における八代漁協の意見は以下のように要約されます。

one荒瀬ダムが建設されるとき、八代漁協に対しては「ダムができても海までは影響がない」という説明なので、反対はしなかった。しかし、実際はすぐにアサクサノリに大打撃を与えた。更に徐々に藻場・干潟の環境悪化により、漁獲量が激減した。

two荒瀬ダムに堆積した土砂がある限り、干潟への影響は否定できない。失われた干潟の面積当たりの価値は、水揚げだけでも年間50億にもなるという他県の試算がある。熊本県が調査していないことが、干潟への影響がないという根拠にはできない。

three現在、川と海の関係は否定できす、最近のダム建設においても海面漁協は補償の対象にしたり、裁判で海への補償を認めた事例等もある。ましてや、八代漁協は球磨川の中に漁業権を持つので、法的にも同意の対象とするべきである。

four有識者の会においても、「海面漁協も意見聴取の対象にすべき」という意見がでているが、九地整は球磨川漁協に限定するとの結論を出している。八代漁協が球磨川に漁業権を持つ等の報告があれば、また結論は違ったものになった可能性がある。最新審議を行うべきである。

・・・・ダムができても影響がないという50年前の説明が全く偽りであったことが明白である以上、例え同意の対象としなくても、補償の対象としなければならないことは、河川法の41条により補償されています。ましてや、球磨川に漁業権を持っている八代漁協の主張は当然で、現行の河川法の解釈に照らし合わせても無視できるものではないと思います。

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2010年3月 5日 (金)

アメリカのダム撤去事例(1)

piscesダム撤去の成功事例―ブルーバードダム

アメリカのダムの撤去事例は600を超えているといいます。ダム撤去の情報の収集・検証はまだ十分であるとは言えないものの、撤去前と後の写真や簡単な報告はWEB上からも入手することができます。撤去の成功例として紹介されているものについて、折を見て紹介していきたいと思います。

ブルーバードダム撤去に関する関連写真

piscesブル―バードダムについて

◎所在地:コロラド州オーゼル川

◎建設:1904年

◎高さ:56フィート(約17m)

◎幅:200フィート(約61m)

◎目的:灌漑用水貯水

◎所有者:ロングモント市

◎撤去時期:1989年~1990年(他の2つのダム含む)

◎撤去費用:(水利権購入費)190万ドル、(撤去費用)150万ドル

piscesダム建設の背景と影響

ロッキー山脈の中にあるこのダムの建設地は、建設後にロッキー山脈国立公園に指定されました。それまでも安全性が指摘され、修復するか撤去するかの議論の対象でしたが、公園内にあるこのダムは景観上からも問題があるとして、国立公園局(NPS)が撤去を検討してきました。その結果、NPSは所有者であるロングモント市から水利権と土地所有権を買い取り撤去事業を進めました。撤去事業は1989年から始まりましたが、他のダムとは違い、森林限界を超える非常に高いところにあり、生態的にも影響を与えやすいことから、それまでの撤去にはない工夫が必要でした。そのために特殊整備を施した掘削機をヘリコプターで運び、コンクリートの塊に裁断して925回もペリコプターで運び出すという作業が強いられました。しかし、同じ水系の支流にあった他の二つのダムを含め、1989年から1990年の間に撤去作業は終了しています。

pisces川の回復について

ブルーバードダムの撤去は、懸念された安全性を軽減させただけでなく、回復した自然河川再生により、絶滅の危惧にあったニジマス―ニジマスはダムサイト下流の支流を産卵場としていましたが、その生息地を回復させることが出来ています。

河川の再生に当たっては、NPSは小川に木陰をつくるために柳を植栽すること以外は、自然の植生が回復するままにして、他の活動はしていません。しかし、ダムがなくなった時に露わになった、1.2ヘクタールほどの泥地は5年、湖畔の37ヘクタールの裸地は7年間で完全に植生が回復しています。また、露出した岩についても、NPSの生物学者は、50年~100年で苔に覆われるだろうと予測しています。

現在、現地を訪れても、そこにダムがあったという形跡は、ダム撤去のプロセスを書いてある掲示板以外になく、すばらしい高山地帯の景観が展望を目にすることができます。NPSは、この遠隔地に年間500人~1000人の訪問者があるとしています。

pisces撤去の意義について

安全性の問題と国立公園内の景観を損ねるということで撤去されましたが、ニジマスの生息地の保護と回復も対象にしたNPSの取り組みは大成功を収めたと評価されています。

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2010年3月 1日 (月)

「有識者の会」における意見と記者会見内容

basketball不明な「有識者の会」の位置づけ

2月28日に開催された「藤本発電所の水利使用について助言を頂く有識者の会」の位置づけについて、藤巻河川調査官は、終了後の記者会見において、「会の位置づけがいまいち分からない。社会資本整備審議会もあるので、そこで議論すればいいのに、わざわざ作った意味は何か」と改めて問われ、「河川法38条による関係河川者への通知というのは、おそらく本邦初。初めての手続きなので、思いが至らないところがあるかもしれない。今回助言をいただき、その助言を踏まえて、我々として河川法に基づいて判断していくために、設けた」旨、その趣旨を説明しています。

この日は、企業局や九地整担当者からの説明に対し様々な視点からの質問とともに、調査の手法や関係河川使用者に関する考え方に関する意見が出されました。その中でいくつか、これまでの考え方を一歩進んだ意見もありました。その意見は、決して現行の河川法を逸脱しているものではありませんが、委員から出される良い意見については、「今後の河川行政に貴重なご助言を頂いたので、本省にも伝える」という返事です。「今後の河川行政のための助言をもらうためではなかったのでは?」と思っていると、記者からも「今回の荒瀬ダムについては、どうなんですか」と質問が飛びます。H河川調査官はその度に「現行の河川法に基づいて、対応させていただく」との回答を繰り返します。その河川法の解釈についての助言をしてるのですが、今後の河川行政に活かすという返事しかかえってきません。「現行の河川法に基づいて」ではなく、「現行の九地整の河川法の解釈に基づいて」進めていくことから広がらないのであれば、最初から「有識者の会」は何の意味もありません。

早速、本日3月1日、球磨川漁協に対して、藤本発電所の水利使用許可申請に係る関係河川使用者への通知が行われました。

※参考資料

第1回「藤本発電所の水利使用について助言を頂く有識者の会」配布資料

basketball生かされなかった委員の意見

委員のお一人に全国水産技術者理事長の原武史氏がおられました。農学博士でもかる原氏は水産学の立場から、現場や最近の研究の報告なども踏まえ、下記のような意見を述べておられました。

○ダムの堆積が非常に大きな問題になっており、内湾の藻場に砂の供給がなくなってて、アサリなど貝類の生息量が減少している。

○最近、ダムに堆積する腐食土をある方法で海に埋設すると、藻場の再生に有効だったという報告がある。

○ダムが出来ても水の量も質も変えないのでいいんだと・・・我々は決してそうは思っていない。

・・・と具体的な話も踏まえながら(関係河川使用者が内水面における漁業権者に限られるように書かれているが、)ダムが干潟や海への土砂供給に影響を与えることを考えると、球磨川漁協だけでなく海面の漁協も意見聴取の対象に入るのではないか」旨の指摘をされました。

しかし、それに対して九地整は将来の河川行政に参考にしますという結論をもって、それ以上の議論にはつなげませんでした。

basketball終了後のH河川調査官の記者会見←長文です

―荒瀬ダムは法23条、24条の許可期限が3月末で切れるという状況がある中で、有識者の会の動きはどう関係するのか。

H:24日の熊本県の申請を受けてすることになったが、スピーディにやっていきたい。3月の31日で第23条、24条が失効すると、無許可の工作物になるので、それについては河川法に基づいて適切に対応していきたい。

―手続き上、期限前に手続きを終えることは無理だということか。

H:通常の手続きでも何カ月もかかる。今回は関係河川使用者の同意がないという前例がない申請になっている。なので、3月31日に手続きを終えるのは相当難しい。

―4月1日以降の荒瀬ダムの存在に対して、速やかに撤去を求めるというようなことはあるか。

H:前例がないので、法の何条に基づいてするかということも慎重に考えないといけない。一方で3月31日で法23条、24条は失効するが、並行して熊本県からは同条の申請があっているものに対して審査中という立場もある。総合的に考えて、河川法に基づいて判断していく。

―4月1日以降は無許可の構造物になることを考えると、24条だけを審査するということはないのか。

H:セットで申請されたものを、24条だけを取り出して別に処分するということはできない。

ー県が24条だけを申請してきた場合は、今セットで申請されているものとは別に、24条だけを先行して審査するということでいいのか。

H:熊本県の考えもあり、まだ仮定の話。ただ、この時期になって、別途申請したことによって、4月1日までの許可するということを補償するものではない。

―「損失をうけないことが明らかでないために、法38条により通知するというが、今の段階で、明らかに想定される損失とはどのようなものか。

H:「損失をうけないことが明らかでない」とは、どんな損失があるか分かってないということ。通知を受けた関係河川使用者がそれぞr応じて損失について意見を申し出てもらえればと思う。

―通知がないと関係河川使用者は意見が出せないのか。

H:河川法に基づくと、38条の通知をしたものが、39条の意見の申し出をすることができるとなっている。

―この会議の位置づけは?

H:初めての手続きで思いが至らないところがあるかもしれないので、その助言も踏まえて、判断していくために設けたもの。

―今日の会議でどういう風に変わったかというと、何も変わっていない。

H:第1回目ですから・・・。

―もう法律はきっちり全部決まっているわけですよね。では、わざわざ意見を聞いても、それが反映さっるわけではなく、法律に基づいてやりますという話では。

H:39条の意見が出されると、損失ってなんだと、損失の度合いとか考慮が必要になる。法律には単に無味乾燥に損失としかないてないので。今後どのような意見の申出があるかによって、有識者の助言が大切になると思う。

―土砂供給による損失を委員が言われたが、そこは考慮されないのか。

H:どんなものを損失と言われるかによって考えないといけない。関係河川使用者にもその損失はあるのではないか。

―それ以外には出さないのか。海面漁協にも。損失があるかどうか分からない状況で通知を出すわけですから。

H:損失が分からない状況にあるのはマル2番(政令21条:河川に関し権利を有する者は漁業権者及び入漁権者とする)。その方たちが39条で意見を書いていただいて、それを委員に助言を頂きながら、損失について比較考慮していく。

―今日の会議では、38条の通知を出す人をもっと増やしてはどうかという風にも聞こえた。その助言を受け止めてはどうですか?

H:何度も言ったが、現在の河川法に基づいて手続ことになると思う。

―有識者の人たちに河川管理者の対応の説明があった。基本的に国交省のその考えを認めて頂いたということか。

H:ご理解いただいたと思う。

―球磨川漁協の損失という意味合いが出た後での委員の助言が、国の審査の判断に重く関わってくるというのでいいか。

H:損失に関する判断というのもあるが、もう一つ、行政手続きに関する審査、公益性とか確実性とかいうものを企業局に聞いていくことになる。

―関係河川使用者の意見で、具体的な損失に関する根拠が出されると思うが、金額と言うものを具体的に求めるのか。

H:定量化、数字化することまでは求めていない。その申し出を受けた時は比較考慮しないといけないので、改めて質問をさせていただく。

―失効してもすぐ撤去できるものではないし、違法であろうが、違法でなかろうか、ダムは残る。その間の損失については、前提とされていないという「話で阿多っと思うが、どう対応するのか?

H:いつまでに撤去されるのかというのは、現行の水利使用規則では明確になっていない。24日に企業局が申請してきたのは、24年の3月31日まで発電させて下さいというもので、現行の水利使用規則とは許可の期間が違う。結局ダムが存続して「いる期間はそういうところで伸びる。そんなことも比較検討して、確実性とか公益性とかを含めて総合的に審査・判断して、許可・不許可の処分をすることになる。

今日の天気:rain

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荒瀬ダム 「有識者の会」の問題点

chick問題が多い今日の会議

2月の24日に熊本県が水利権の申請が行われ、その4日後の今日2月28日、九地整は「藤本発電所(荒瀬ダム)の水利使用についての助言を頂く有識者の会」を開催します。5人の委員の選定、日程の調整、資料の準備等々を考えると、申請した時点ではすでに、開催に向けて熊本県と九地整が協議を行い、準備をしていたこと否めません。

また、この会の目的は、過去同意がない水利権の申請の前例、すなはち河川法の第38条による関係河川使用者への通知の前例がないために「藤本発電所の水利使用に関する許可申請の審査に際して必要となる水利使用手続きに係る検討や判断を的確に行えるよう、専門的な見地に立って公平な立場からの助言を行うものとする」とあります。

今日は、企業局から藤本発電所の水利使用に関する現況についての説明や、九地整による「藤本発電所の水利使用による損失の考え方」「関係河川使用者への通知の考え方」に関する説明と質疑応答がありました。しかし、その説明や会の在り方については、多くの問題があるように思います。220228

chick結論ありきの今日の会議

今日の会議はあくまで単なる説明と質疑応答だけで、委員が結論を出すような審議に値するものはありませんでした。例えば「関係河川使用者とは何か」というものについて説明はありましたが、その解釈が正しいかどうかの議論も、関係河川使用者の限定の範囲に関する結論めいた委員の判断もなにもありませんでした。質疑応答が行われただけです。その中で、ある委員からも、「土砂の供給という観点からすると、海面漁協までもと考えていいのか」というような質問がありましたが、整備局担当者は「河川法の規定に基づいてやっていく」と答えているだけです。しかし、最後の担当者の挨拶で、「河川法の第38条に基づき関係河川使用者である球磨川漁協には明日にでも、申請の手続きがあった旨通知を出したいと思います」という結論が示されてしまいました。審議もなく、結論を出すのであれば、一体この「有識者の会」の役割はどこにあったのか、全く不明です。出された質問には「次回示します」というものが殆どで、「次回から本格的な議論が始まるのだな」という印象の中で、「明日、漁協に通知します」の結論はあまりにも唐突というか、すごい違和感があるものでした。

5人の委員からは、今日の説明の不備について多くの質問が出され、今後の本格的な審議に向けての課題にきちんと取り組もうという姿勢が見て取られ、今後の審議に期待も持てただけに、いきなりの結論に戸惑ったのは傍聴者だけでなく、委員の皆さまも一緒ではないかとも思えました。

chick「有識者の会」の位置づけが明確でない

河川法や関係法規において、「有識者の会」の設置に関する条文は見当たりません。しかし、その内容をみると、この有識者の会議において、この許可申請が妥当であるかどうか審査をする場であるようにも受け取られます。しかし、今日の時点では審査に必要なデータや資料は全く示されていません。質問が出されただけで、許可基準を満たしているか否かについて助言を聞く場とするのか、答申を必要とする諮問機関としての位置づけなのか、傍聴していても全く不明です。河川管理者が許可するにあたっては、「社会資本整備審議会」の意見を聞かなくてはいけませんが、この有識者の会との役割分担を明確にする必要があるように思います。S

chick説明不十分なままの結論

例えば、関係河川使用者についても最初から球磨川漁協しかいないという前提で説明をしています。関係河川使用者は、「河川に関し権利を有する者」で内水面の漁業者であることも説明しますが、その内水面に八代漁協が漁業権を持っていることは説明しません。また、マスコミが「意見をいうことができるのは、通知した関係河川使用者だけですか」と聞くと、平気で「そうです」と答えます。

何より、熊本県が八代漁協に説明に来た時に、八代漁協は企業局に対し、「内水面に漁業権を所有する」ことを伝えており、企業局も「知事の伝えておく」と回答したものの、その主張は無視したままの水利権申請でした。また、河川の管理者である国交省が、自分が管理する河川にどの漁協の漁業権が設定されているか知らないはずはありません。意図的に関係河川使用者から除外したと取られても仕方がありません。

そのくらい今日の会議は、「関係河川使用者は球磨川漁協のみ」という結論づけを急いでいるような印象がありました。

今日の天気:sun

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