地元の同意なしの水利権申請
熊本県、突然の水利権申請
今日の午後1時に、蒲島知事は国土交通省八代国道工事事務所に水利権の申請書を提出しました
この申請については、地元の同意も球磨川漁協の同意も得られていません。また、海面漁協である八代漁協は球磨川の中に漁業権をもっているにも関わらず、同意を得る努力もしていません。
関係者の同意がない水利権申請は過去例がないということです。許可権者である国交大臣も申請書の差し戻しなど含め賢明な対応をしたほしいものです。
▼共同通信
申請に対する地元住民、議員連盟、市民団体の抗議
昨日の23日、坂本町の2団体と議員連盟は蒲島知事に直接会い、水利権の申請の断念を求めて要望書を提出しています。撤去を約束する知事に、地元住民からは「本当に信じていいんですね」という確認を行うなど、住民にも知事をもう一度信じたいという気持ちがあったようです。しかし、その時に次の日に水利権の申請手続きを行うことが決まっているとは誰も思わなかったようです。また、知事に裏切られたという思いは当然のものです。
市民団体からは早速、水利権申請に対する抗議文が出されました。また、坂本の2団体及び議員連盟は合同の緊急声明文を提出し、記者会見を行いました。
水利権申請に対する住民の意見
今日、3時30分から行われた緊急の記者会見においては、またもや唐突な水利権申請に対して、抗議の声が相次ぎました。
◎2月3日に撤去に方針転換をして、今日は23日。同意を得るための努力をしたと言えないのに、同意なしに申請しようとするのは、また自分たちの勝手な解釈で進めようとしている。
◎残念に思う。関係者に丁寧に説明をして理解を得る努力をすると言ってしてない。海への影響があることも分かっているのに、海面漁協への説明努力もない。坂本に対しての帳面消しをしたにすぎないのに、知事は存続のための最後の手段に出たと思う。
◎撤去と決めたのなら、6月4日に戻って、話を始めるべきと思う。
◎2年後の撤去を確実にするために、どういう担保が必要かと考えると、発電をしないことが最大の担保と思う。昨日、知事は「信じていただけないなら、私の不徳の致すところ」と言ったが、まさにその通り。
◎私たちは3月31日で水利権の許可は終わりと言ってきた。しかし、2~3日前の新聞を見ても理解していないように思う。「国が許可しなかった」「漁協が同意しなかった」と開き直りをしているように思う。
◎(昨日、信じていいですよね。2回目はないですよねと念を押したことに対し)昨日の今日がこれでは、これが知事の手法かと腹が立つ。
◎2年間の発電について、検証もしてない、利益も分からないで、水利権申請するのが何故か分からない。
◎荒瀬ダム建設は7つの大罪をもたらした。撤去を決定したのはその罪を認めたのではと思った。今回、最後の手段に出たと思うと、腹立たしい。
・・・・・蒲島知事はよく「地元の苦悩が分かった」というような発言をされますが、それならばどうしてこれ程に地元民の気持ちを逆なでするような言動ができるのか、もう誰も理解できないかも知れません。住民が歩み寄りたいと思っていても、知事は地元の意見はただただ聞きおく程度のものでしかないことを県民に示して、2年間の発電継続を更に困難にする以外、何のメリットがあるのか本当に不可解です。
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