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2010年2月17日 (水)

荒瀬ダム説明会 住民納得せず

scorpius企業局の説明に、住民から怒りの声

2月15日午後7時より、県企業局による荒瀬ダムの撤去の方針についての説明会と質疑応答(音声ファイル)がありました。今後の方針について、担当者の「撤去をするために、2年間発電が必要なので、水利権の延長をしたい」という説明に会場から、口ぐちに「認められない」「知事が直接謝罪と説明にくるべき」という声が続きました。マスコミ報道を見ている県内外の皆さまから、「今まで存続に固執していた知事が、撤去へと方向転換したのに、地元はどうして撤去に反対しているのだろう」というご意見をいただきます。地元以外の人たちが、地元が県の撤去方針を受け入れない理由が分かりにくいのは仕方がないにしても、今日の説明会における企業局の発言を聞いていますと、企業局はこれまで何度も直に地元の方々の意見を聞き、またこの2年間どれだけの苦悩を見聞きしてきたはずなのに、全く地元を理解してなかったのだなという思いで唖然とします。会場から何人もの意見が出されましたが、企業局の答は最初から最後まで一緒です。まるで、最初から「今日は誰がどんな意見を出そうとも、最初から決めてきた答えは変えるつもりはない」というように、「撤去に向けて企業局も命をかけてやるので、水利権の延長を認めてほしい」と同じ答えの繰り返しです。それを感じるから、住民は「どう言えば理解してもらえるのか」と声が大きくなっていくのです。P2150170s

また、「知事はどうして自分で説明しにこないのか」という質問に対して、「知事の考えはすでにペーパーで示されています。それで、十分な説明になっています」みたいな回答で納得できるはずがありません。

scorpius住民が納得しない理由・怒る理由

one水利権の解釈について、住民から「水利権の延長という言葉を使うこと自体、水利権が3月31日で失効する」という意味を理解してないのでは?」と問われると、企業局は「国の見解が示されたのでそれに従って進めていく」といい、知事は記者会見において、「考え方の違い」という考え方を示しています。また、「国の見解に従う」と言いながら、説明会でも「国を相手に訴訟をすることも考えたが、訴訟が長引くと問題が長期化する」と、存続を諦めた理由を説明します。未だに、自分たちの考えが正しいということをいいつつ、国の考えに仕方なく従っているという説明をされても、撤去を前提とはいえ、2年間の水利権は認めることはできません。2年後にまた、「許可期限の到来は、更新期限の終了であって、失効ではない」と言わないことが全く保障されないからです。

twoなにより、「水利権は更新できる」という解釈で撤去が決まっていた荒瀬ダムを存続に方針転換した知事と、それを支えた企業局です。そして、「解釈の違い」として裁判まで考えているが仕方なく諦めたという説明している以上、また、撤去が法的にはまた方向転換できると考えていることの証だからです。それでも今回は、前原大臣も国交省も正しい判断を示してくれたので、失効が失効として認められたのです。国も2年後に担当者が代わり、企業局の職員と同じ見解をもつ担当者に変わらないという保証もないのです。

今回決定していた撤去を、解釈一つで存続に変えられることを示したのは他ならぬ知事なのです。住民の不信感はぬぐえるものではないでしょう。

threeまた、2年間の水利権の延長の説明は全く説得力をもちません。それは一つに、2年間の発電でどれだけの撤去費用が増えるのか、荒瀬ダムは本当に利益を出しているのか、根拠をもって説明されたことがないからです。撤去が平成14年に決定してから、5年間撤去に使える内部留保金は全く増えていないからです。きちんとした試算も示されないまま、水利権の申請をするようでは理解を得られることはないでしょう。

four現時点では知事は漁協の同意が得られなくても水利権申請する態度を変えていません。しかし、漁協の同意なく申請された事例は過去全くないことは国交省も認めています。それなのに、強硬に申請しようとするその態度が住民には理解できないのです。

five同意がないまま申請された後の手続きを考えると、前原大臣は「最低5カ月はかかる」と言います。しかし、漁協との補償交渉を含めた協議や、許可の是非を判断するための審査手順を考えると、半年以上かかるかもしれないし、1年以上かかる可能性もあるのです。そうなれば、発電期間は1年以内です。数か月かもしれません。そういうことは十分想定されるのに、2年間の水利権申請にこだわる知事の姿勢が理解できないのです。

sixまた、これまでの説明や行動でもあまりにも矛盾が多すぎました。知事は「老朽化したダム」に荒瀬ダムも加えてほしいといいながら、一方では「まだ使えるのでもったいない」と存続を進めてきました。また、存続の姿勢は崩すことなく、国には撤去の支援をお願いしてきました。住民はこういう矛盾に不信感を募らせてきたのです。

蒲島知事はこれまでのそういった経緯を十分に踏まえて、住民の不信感を取り払おうと思われ、撤去を本心から撤去を決定されたのであれば、住民や漁協の同意を無視してまで、水利権を申請することは諦め、荒瀬ダムの用途廃止届を出す以外にないと思います。そうであれば、住民はこころから知事の決断を受け入れ、撤去への協力を惜しまず、それこそ流域住民総出で、知事と行動をともにしていくことは間違いありません。

scorpius2月20日の説明会では、納得がいく説明を!

「知事が直接住民に説明すべきだ」という多くの意見には答えて、20日再度坂本町で説明会が開催されることになりました。その時に、15日の企業局と同じような説明の繰り返しでは、住民との溝は深くなるばかりです。知事には、これままでの強引な進め方や矛盾した説明については、潔く認め、住民と知事が歩み寄れるきっかけを自らつくってほしいものです。

今日の天気:cloud

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