« 荒瀬ダム撤去に関する記者会見と各新聞報道 | トップページ | 八代の農家が荒瀬ダム撤去にもつ不安 »

2010年2月 5日 (金)

荒瀬ダムの今後の対応について

snail要領を得ない、知事の説明ではあるけれど・・・

熊本県のHPに荒瀬ダムの今後の対応に関する知事発言がアップされています。一昨年の11月に存続を決めたおかげで、地元の苦悩が分かったとか、民主党政権が期待を裏切ったおかげで、撤去を選ばざるを得なかったとも聞こえるような言い方は、どこか変だという気もします(民主党がj法的に正しい判断をしたおかげで、存続ができなくなったのですから)が、何はともあれ撤去への方向転換は、地元にとってうれしい決断であることには間違いありません。しかし、今後については、まず目の前に、2年間の水利権申請の是非の問題があります。法的な解釈を含め、勝手な思い込みで突っ走らず、地元とも協議をしながら民主的に合意形成を進めてほしいものです。

snail2年間の水利権申請でも、新たな申請と変わりない。

2年間の水利権更新については、まず国交大臣が「現在の水利権は3月31日で失効し、更に発電を存続させるのであれば、新たに住民等の同意を得て、水利権を申請しなければならない。その場合許可がでるまでに最低5カ月はかかる」旨の見解をはっきりと出しています。蒲島知事はこの見解により、存続を断念したのです。であれば、20年の水利権申請であれ、2年間であれ、新たな水利権申請であることは間違いなく、許可が下りるまで、数か月かかります。もしかしたら、1年以上かかるかもしれません。それから、2年間の発電を行うのであれば、撤去は2年後に始まると言うわけではなく、3年後になるか何年後になるか、誰も約束できないものです。蒲島知事の任期は、後2年3カ月です。蒲島知事や企業局が水利権をきちんと解釈しない限り、「前の知事が約束した撤去の約束は、簡単に反故にできる」ということを今回見せられた県民は、信用することはできないと思います。

snailまずは水利使用廃止届を出すべき。

蒲島知事が2年間必要だとする準備期間は、存続を前提としないとできないものでしょうか。水利権が失効して、例えすぐ「撤去せよ」という命令が出たにしても、撤去計画もなく、環境対策も検証することなしに、撤去工事を4月1日から強いることはまず考えられません。まず、環境モニタリングの計画や撤去工法については、平成15年に撤去が決定してから話し合わせてきたことです。それに、もう少し現在の技術を勘案して、国にも技術的支援をお願いしながら、進めていけばいい話です。ましてや、全国初の事例である大型ダムの撤去について、国が知らぬ顔はできないはずです。

蒲島知事は県の財政は3年(自分の任期中)に立て直すと言っています。その間立て直しながら、具体的な撤去費用の捻出についての計画をたててほしいものです。

snail撤去費用は本当に91億円もかかるのか

撤去費用については、マスコミ報道によると、総額92億円のうち28億が不足するとあります。しかし、PTの報告では、総額92億というのは、すでに支出した分が含まれた金額でのこりは、約71億だったはずです。そうであれば、不足額は約9億です。撤去費用があと72億円かかるとしても、単年度で一気に必要となる72億円ではありません。存続する場合は、24億もする発電機を2機取り替える必要がありますので、一度に必要になる費用です。しかし、撤去する場合の本体部分の撤去費用は約30億です。実際に堤体が撤去になるのは、まだ先の話だと思います。残りの護岸補強工事や土砂除去については、社会資本整備交付金などの活用の可能性もあります。また、土砂除去費用など見積もりの再検討が必要なものもあります。

また、治水対策としての道路や宅地の嵩上げは、撤去・存続の話とは関係なく、もともとは河川管理者である国交省が責任をもともと負うものではなかったかと思います。撤去の話が出る前は、球磨川沿川の嵩上げ費用は国が出していたような気がします。調べてみないと分かりませんが、国に相談できる余地はありそうです。

もともとの計画によっても、本体の撤去にすぐ入るとしても1年目の本体撤去費用は15億です。2年目が約10億で、3年目が約7億です。しかし、現在すぐ本体の撤去工事に入ることは、資金の問題は別にしても、無理だと思います。

また、ダムを作るときは、10年の計画が50年に延びても、予算を膨らませても作ります。撤去の場合、予算を膨らませろとはいいませんが、6年計画で撤去する予定計画を変更し10年計画にしても問題はないのではないでしょうか?

なにはともあれ全国初のダム撤去です。県だけでなく国や住民の合意形成を図りながら、環境への影響を確認しながら、丁寧に撤去を進めていってもいいと思います。

そもそも、存続を決定する過程で、全くその合意形成の場に、住民が関与できなかったことを今回の反省点としてほしいものです。そのために、まず存廃を検討したPTの検証内容の再検討から、研究者や住民を交えてしてほしいものです。そうすれば、撤去費用がもっと安くできる案もでてくるというものです。やはり、何がなんでも存続させたいという思いから、存続費用を安く、撤去費用を高く見積もってきたのではという疑いを取り除くためにも必要な過程だと言えます。

今日の天気:sun

|

« 荒瀬ダム撤去に関する記者会見と各新聞報道 | トップページ | 八代の農家が荒瀬ダム撤去にもつ不安 »

荒瀬ダム問題」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1130116/33258276

この記事へのトラックバック一覧です: 荒瀬ダムの今後の対応について:

« 荒瀬ダム撤去に関する記者会見と各新聞報道 | トップページ | 八代の農家が荒瀬ダム撤去にもつ不安 »