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2010年1月30日 (土)

「荒瀬ダム撤去へ」大きく動く!

cancer突然の「荒瀬ダム撤去へ」記事に地元沸く

昨日の午後2時30分過ぎに、「荒瀬ダム撤去へ」のニュースが飛び込んできました。「3月31日に藤本発電所の水利権は失効し、ゲートは全開することになる」という前原国交大臣の発言があり、県は対応に苦慮していることは明白でしたが、こんなに早く方向転換が考えられていたとは思いもかけませんでした。その背景がどうであれ、地元が喚起したのは間違いありません。夕方のテレビでは、地元の代表の方のあふれんばかりの笑顔を見ることができました。Img2023

新聞にもあるように、「県が追い詰められた結果としても、ダム撤去は地元の民意にこたえるものだ」なのです。知事不在中(シンガポール出張)の出来事とは言え、知事の与り知らぬところで、撤去が検証されていたわけではないと思いますので、大きな転換です。知事の正式発表が待たれるところです。

cancer気になる今後の「2年間の更新」方針

ただ、今後の具体的対応については、「2年間の期限付きで水利権を更新し、その間にダムの撤去費用や撤去後の流域の安全を確保する技術にめどをつけ、2年後に撤去したい」(読売新聞1月30日)、「撤去を条件に2年間のダム存続について漁協などの同意を得る考えだ」(毎日新聞、同日)とあることから、県はすぐ撤去に入る考えはない様子です。

これでは、7年前の更新と同じで、それが2年に変わっただけです。2年後の撤去前提が完全な撤去の約束にならないことは、今回蒲島知事が簡単に撤去の約束を、撤回し存続に方向転換したことからも、明らかなのです。また、地元の水害体験者や振動被害者はこれまで何度も企業局に掛け合い、やっと理解してもらえたと安堵したら、担当者が代わって、「前任者からきいていません」「そういう解釈は今はしていません」など、簡単に約束を反故にされてきた経緯があります。

蒲島知事が、また2年後の撤去を前提に、同意が簡単に取れると思っておられるのでしたら、それはそれこそ「甘い見通しに」過ぎません。

cancerもし、2年間の更新をするのであれば、それは単なる期間延長ではなく、新たな水利権申請である。

3月31日に、水利権が失効するのは間違いありません。もし、撤去の準備のためとはいえ、2年間藤本発電所が取水の許可を得たいのであれば、やはり漁協の同意を得て、新たに申請しなければなりません。漁協が同意しないとなれば、国交は許可しないか、もしくは、許可の是非について、許可基準に従って、審査を行うことになるのです。つまり撤去前提であれ、存続前提であれ、許可申請をした後の手続きは一緒です。つまり、補償に関する協議を終えて、補償が済むまで、取水はできないのです。

であれば、その間発電できないのは、どちらも一緒です。もし、今回、新たな同意取得やゲート全開を長期間行うことにより、その間の生じる維持管理費や補償のために撤去へと方向転換したのであれば、2年間水利権を取得するため申請を行い、許可が出るまでは、同じだけの負担を強いられることになると考えるべきです。

また、企業局が「2年間の更新」と、「更新」という言葉を使っている限り、撤去を前提にという言葉は信用できません。「3月31日で水利権は失効する」とをきちんと認めた上で、更に「撤去のために新たな2年間の水利権の申請をしたい」という言葉でなくては、説得力はもちません。

しかし、それも漁協の同意をえることは困難に思えます。蒲島知事は、すぐ水利権の申請を断念し、使用廃止手続きを行い、撤去事業に踏み切ってこそ、今回の撤去への方向転換は評価されるものとなることでしょう。

今日の天気:cloud

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