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2010年1月23日 (土)

荒瀬ダムの水利権が3月31日で失効する理由

moon2荒瀬ダムの水利使用規則は、ダム撤去を前提に許可されたもの

「水利使用規則」というのは、水利権の許可の条件を記したもので、いわば免許証のようなものです。荒瀬ダム(藤本発電所)が平成15年に7年の水利権が許可された場合の水利使用規則を以下に置いてあります。

藤本発電所「水利使用規則             http://kawabegawa.jp/tr/arase/suiri-kisoku.pdf

この中には、(目的)や(取水口の位置)(許可期限)などの20の条文・条項があります。この中の、(許可期限)(ダムの撤去)(失効)という条文に注目してみると、標準水利使用規則や他の発電所の水利使用規則にはない、特別な記載があることに気がつきます。

moon2更新条項がない、許可期限

藤本発電所の水利使用規則の(許可期限)は以下のようになっています。Photo

普通の水利使用規則には「許可期限の更新の申請は、許可期限の6カ月前から1カ月前までの間にしなければならない」という、いわゆる更新条項が付されています。しかし、藤本発言所の水利使用規則がありません。更新することを前提としていないからです

moon2(ダム等の撤去)という条文がある、藤本発電所の水利使用規則Photo_2

この(ダム等の撤去)という条文は、標準水利使用規則や、他の発電所の規則にはみられないものです。「ダムの撤去を行おうとするときは、撤去計画を作成のうえ、河川法上必要な許可の申請をしなければならない」とあります。水利使用規則は許可の条件ですから、本来ならすでに、撤去計画を作成し、許可の申請が進んでなくてはなりません。

実際、国交省からは「早く用途廃止届け」を出すように通知があったようですが、企業局はしようとせず、国もそれを放置してきたという事実もあったようです。

moon2水利権の放棄が前提となっている、失効条項

藤本発電所の水利使用規則には、撤去を前提として申請し、撤去を前提として許可したことを示す特別な条項です。(失効)のなかにある「この水利使用が廃止されたとき」という条項は、「許可期間の更新の許可を予定しない場合」に掲げられる条項です(河川6法「河川法の施行について」別添第1)。また、同様に「許可期限が到来したとき」という条項は、「許可期間の更新の許可を予定しない場合」(同別添第1)に掲げられる条項です。   Photo_3      

つまり、藤本発電所は前回平成15年に水利権を更新する際に、「7年後は更新の許可は予定していません」として企業局は許可の申請を行い、国交省も、「分かりました。こちらも許可は予定しません」ということを明記してあるものなのです。

藤本発電所の水利使用規則はあくまで撤去を前提として許可されたものにかかわらず、企業局は普通の更新と同様に、「許可期間内に更新すれば、許可される」といいます。それが通用するのは、前回も普通の更新・・・つまり、事業計画の変更もなく、発電所の更新に与えられる30年という許可期限の更新申請をした場合です。申請の時に必ず届けなければならない事業計画概要そのものが、前回は「7年後に撤去する」ということになっているにも関わらずです。失効することは明らかであるにも関わらず、「期間だけの更新なので、漁協の同意は必要ない」と、存続させようとしたのです。悪質極まりないというのは、いいすぎでしょうか。

つづく・・・・

※当面は、藤本発電所の水利権について、書き込みをしていきたいと思います。

今日の天気:cloud

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