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2008年12月 4日 (木)

県財政だけを荒瀬ダム存廃の物差しにしないで

検証不足は否めないダム存続の判断

今日から12月県議会が始まり、冒頭の知事の議案説明の中で、荒瀬ダムに対する存続の意向に対し、改めて説明がありました(下記に全文アップ)。

11月27日に蒲島知事が荒瀬ダムの存続を発表してから、抗議の声が相次いでいます。もちろん、撤去を望む声が多いとううこともありますが、それよりも企業局やPTの存廃の検証があまりに不十分で不透明であったということに対する非難が多いことにも一員があるようにも思います。

潮谷前知事も、①撤去費用は何年かに分けて支出できる、②11年には新幹線の財政負担は軽くなるとして、工夫次第で撤去費用をねん出できる可能性をマスコミを通じて示唆されていているように、存続ありきではなく、撤去を実現するための努力のあとが全く見られないのであれば、県民の理解を得ることは困難でしょう。撤去決定時の撤去計画では、6年かけて撤去することになっていましたが、撤去計画さえしっかりしていたら、何年で撤去しなければならないということは法律には明記されていません。撤去費用90億円を一度に出費しないといけなような印象を与えて、県民の理解を得ようとしているようにも思えます。地元住民や漁業者に存続への理解を懸命に求める前に、まず撤去の可能性について、知事が極限までの努力をするべきだと思います。水利権の申請手続きをするまでは、まだ1年近くあるのですから、今日まで不十分であった検証を、きちんとして最終判断してほしいものです。

◆◆12月県議会における蒲島知事発言◆◆

最後に荒瀬ダムについて申し述べます。荒瀬ダムの存廃に関する私の判断については、去る11月27日にすでに公表しておりますが、改めてここでその趣旨をご説明させていただきます。私の判断は深刻な財政危機にある本県の現状では撤去や開門調査を選択することは難しく、荒瀬ダムを存続させることが最も適当であるというものです。撤去方針を決定した平成14年当時に見込んでいた撤去費用はその後環境対策をはじめ、大幅に増加する見込みとなり、撤去費用を電気事業会計の内部留保資金で賄うという撤去方針の前提条件が大きく変わっております。深刻な財政危機にある本県の現状を考えると一般会計から多額の資金投入を必要とする荒瀬ダム撤去を選択すること現段階では不可能であると判断いたしました。

 一方存続については発電で生み出す利益は、球磨川流域から八代海にいたる地域の環境向上や水産業の再生に向けた取り組みの強化を図ることで、地元に還元できるとともに、財政危機の県にとって救いとなるものです。撤去を待ち望んでこられた地元坂元町の皆様や漁業関係者の皆様のお気持ちを思うととても苦渋の決断でした。私は荒瀬ダムを未来永劫存続させることが最善の選択肢とは考えておりません。現段階でいつとは申しあげることはできませんが、将来撤去可能となる条件が整えば撤去すべきと考えております。それまでの間、荒瀬ダムが地域と共生していけるよう、必死の覚悟で取り組んでまいる所存です。今後は、荒瀬ダムから得られる利益を地域の環境向上や水産業の再生に重点的に投入することなどにより、ダムが地域住民の生活や環境に負担をかけず、折り合っていけるようぎりぎりの可能性を追求してまいりたいと考えております。地域の方々や漁業関係者の皆様に私の判断を受け入れていただけるよう、懸命に説明を重ねていくとともに、洪水の未然防止など地域の安全を守る取り組みについては最優先で進めてまいります。引き続き、県議会をはじめ県民の皆様のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

info0211月27日の存続に関する知事意見の全文は下記にあります。http://docs.google.com/fileview?id=F.381112f5-c51e-4e21-a5c8-95311950f963

今日の天気:sun

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