荒瀬ダムを撤去して、八代海を豊穣の海に!
海の漁業者1200名、県庁内で抗議行動
11月6日、イチョウの葉も色づく県庁正面玄関前のプロムナードに、主に八代海沿岸の漁業組合の組合員約1200人がバスで押し掛けました。県漁連の抗議行動としては過去に例のない規模です。
12月中に荒瀬ダムを存続させるか撤去するかの判断をすると蒲島知事は表明していますが、表明後の企業局の説明や知事のコメントは存続ありきのニュアンスが色濃く、地元住民だけでなく、球磨川や八代海の漁業者は危機感を募らせています。知事に直接面談して、八代海の現状を訴えたいと、県に申し込みましたが、日程の調整がつかず、この日は県庁内での抗議行動と要望書提出となりました。
荒瀬ダム建設前は八代海は豊穣の海というより、魚が沸いてくるようにいたといいます。広大な干潟やその先に広がる藻場は、様々な魚の産卵場や成育場になっていました。干潟にはガザミやヒラメなど、踏まずには歩けなかったと、漁業者は口をそろえて証言します。荒瀬ダム建設前の八代海には、約30000人の漁業者が海で生計をたてていました。しかし現在は10000人を下回り、専業の漁業者はその約半分です。撮れる魚の種類も量も3分の1以下になりました。一つ一つの魚や貝の大きさも3分の1とは言わなくとも、半分ぐらいになったといいます。ハマグリは、大きいのは一つで500g、手のひらほどの大きさも珍しくなく、ヒラメも2kg程度は当たり前のようでした。
荒瀬ダムが建設される時には、誰もダムが川や海に影響があるとは想像もせず、行政の説明にも、「影響がなかならよかたい」「上流が水害で困っとんなら、仕方なかたい」と反対は何もおこらなかったといいます。ダムの建設予定は河川区間であるため、魚場を失うわけではありませんので、漁業補償は全くありません。
年々減少する漁獲に漁業者の危機感は相当なもので、「自分たちが絶滅期樹種」といいます。それだけに、2年後の荒瀬ダム撤去を楽しみにしていました。「例え、撤去により一時的に海に影響が出ても、我慢する。上からの栄養分と砂がそのまま海に届くなら、必ず良くなる」と。
実際、ここ4年間冬場3か月撤去に向けた準備のため、ゲートを全開してきました。それだけで干潟には確実に砂が増え、歩けなかった干潟もあるけるようになりました。
今年は十数年ぶりにタイラギが増え、市場にも出回りました。また、絶滅するのではないかと思われていたハマグリも大漁でした。ゲート開放との影響は否定できません。
県が財政難で撤去費用がないというなら、せめて「ゲートを全開してほしい」と漁業者はいいます。
11月6日「八代海を豊穣の海に戻せ!」という漁業者の悲痛な叫びは知事の耳に届いたのでしょうか。
今日の天気:![]()
| 固定リンク
「荒瀬ダム問題」カテゴリの記事
- ダム撤去とウナギの増加(荒瀬ダムとアメリカのダム撤去の場合)(2012.08.01)
- 荒瀬ダム撤去工事、9月スタート-住民説明会開催(2012.07.07)
- 「荒瀬ダム」感謝の会 開催(2012.02.03)
- 荒瀬ダム撤去の許可申請許可証、交付される(2011.12.05)
- ゲート全開後2年目の河原の植物(2011.10.06)
この記事へのコメントは終了しました。



コメント